GoPro HERO3 Silver Edition 買って割と経ちますが。
これ自転車でも使って見たかったんですよね。はい。

しかしまあやってみると色々と問題が出てきて。

まず最初に撮った動画。一度掲載してますけども…



今見ると、最初に撮った割によくできてると思いますw
揺れが気になるとか書きましたが、この動画はそんなにひどくない方。
60fpsで撮影してたせいか動体歪みがほとんど無いように見えます。
ただ、60fpsで撮影すると電池の減りが早いイメージがあるのと、1080pで撮れないので、できれば30fpsで撮っていきたい感はあります…。

とかいう前に動体歪みについて。

GoProの撮像素子はCMOSなので、1フレームの撮影が「同時」に行われるわけではありません。
画面の左上のドットを読み取ってから右下のドットを読み取るまでに、いくらかの時間が経過します。
この影響で動体を撮影した時に歪みが生じます。

特に分かりやすい例は…高速で横に移動する物体を撮影したとき。
移動している物体の上の方を記録してから下の方を記録するまでに時間が経過します。
ですので、画面の上の方ほど「過去」が記録されます。といってもミリ秒単位ですけど。

また、高速で縦に移動した場合は縦方向に伸び縮みしたようになってしまいます。(いわゆるコンニャク現象)

YouTubeで「動体歪み」で検索したりすると、具体例となる動画がたくさん見つかります。

動体歪みはfpsを上げれば改善されます。多分。
1秒間に30枚の撮影をするのと60枚の撮影をするのでは、60枚のほうが早く記録する必要がありますから、1フレームの撮影も短時間で行われるため、時間差が少なくなるということです。

そんなわけなんで、上に挙げた動画は60fpsで撮ったからマシなんだろうな…という。

また後日、自転車で動画を撮ってみました。
ヘルメットにGoProを付けての撮影です。フレームレートは30fpsです。



左半分が元のデータ、右半分がVirtualDub用のDeshakerフィルタを使ってブレ補正を掛けたものになります。

この動画では、動体歪みはほとんど気になりません。
頭の上に乗せたメットの上にカメラを固定していて、なんというか、ユルユルなのです。
なので、カメラ自体がガッ!と動くことがない。カメラ自体が高速で動くことがないのです。
ただし緩やかな揺れはひどいw
ですので、そこはDeshakerフィルタで揺れを取ってあげました。

Deshakerフィルタですが、これは動画の動き・回転・ズームを分析して、それと逆方向に画像をずらしてやることでブレを補正するフィルタです。
上の動画ではほぼデフォルト設定で処理を行っているので周囲に黒い枠が出来てしまっています。これはブレと逆方向に画像をずらした結果、写っていない部分が画面内に入ってしまった結果です。
これについてはAdaptive Zoomを使う設定等にすれば枠が入らないようにズームしてくれます。ただし映る範囲はその分狭くなります。

Deshakerフィルタの「Camcoder has a rolling shutter」の設定ですが、GoPro3用の設定値がサイトに載ってません。計測の仕方が載っているのでやってみようとしましたが、微妙に難しく…。
1080-30p Wideでやってみたところ90%前後っぽかったです。なのでデフォルトの88%でいいんじゃないかと思います(適当)

Deshakerではカメラ自体が揺れたことによるブレは補正できますが、動体歪みは補正できません…。
高速で動くものを撮影するならもうFPSを上げるしかないですね。

さらに後日、自転車で動画を撮影しました。
こんどはハンドルバーにGoProを取り付けての撮影です。フレームレートはまたもや30fps。



今度は、最初から最後まで全画面、Deshakerでブレ補正を掛けています。
ですが、ハンドルバーにガッチリカメラを固定しているので、細かい振動がすごい。
ロード乗る方は分かると思いますが、舗装路を走っててもハンドルバーはマッサージ器並みの細かい振動が絶えません。
走行中にGoProを見たらずっとプルプルしっぱなしでした…。

というわけで、カメラが常時、縦方向にブンブン高速で振られているような状態でした。

大きいブレはDeshakerで取れています。
Deshakerでどの程度ブレが補正されているかは、STIのブラケットの動きをみると分かりやすいです。
ハンドルバーにカメラを固定しているので、画面に映るSTIは本来動かないはずですが、動画を見ると動いています。
要するに画面のブレを取るために画面をずらした量がそのままSTIの移動となって見えます。

ですが細かい振動に起因する動体歪みはDeshakerでは取れませんので…
縦方向に画面がプニプニ伸び縮みする感だけ残っています。
これは取り除きようがない。

・・・。

というわけで…。
どうやって撮るのが一番いいのか、なかなか難しいところ。

自転車本体にマウントして撮影すると、車体の細かく素早いブレに起因する動体歪みが出て画面全体が歪む。60fpsで撮影すればマシになるけど電池の消耗が気になる。
体の一部に固定して撮影すると細かく素早いブレは無くなるが、大きいブレをなくすには確実にマウントすることが必要。

というわけで…。
チェストマウント買って胸に付けて撮るか、ヘルメットを頭にガッチリ固定するのがいいんじゃないかと思ってきています…。
とりあえず次回はヘルメットをガッチリ固定して60fpsで撮ったものにDeshakerを掛けてみようかと思います。多分だいぶよくなるのでは。